W杯ベスト8監督から見るW杯で上位進出するための代表監督の要素とは
ワールドカップも終わってしまいましたね涙。
日本では森保監督がU-23チーム(現在はU-21か)との兼任でA代表の監督になるとの報道がしきりにされています。
「もりやす」って打っても「森保」って一発で変換できない森保監督ですが、サンフレッチェファン以外にもオールドファンにはなじみの存在です。自分は特に広島ファンではないので、代表選手としてドーハの悲劇のメンバーとして印象深いです。
「もりやす」じゃなくて「もり」と良く勘違いされたそうで、「もり ぽいち」と良く勘違いされたと昔インタビューで読みました。
当時のラモス、カズ、ゴン中山、井原、都並、長谷川健太らと並んでスタメン(途中交代で福田、武田らも出場)でして、日本代表のいわばレジェンド的存在。
ドーハの悲劇のころは20代中盤で、その年かその前の年くらいに代表にデビューして地味ながらもポジションを確保していた印象です。年齢とポジション的には今でいうと柴崎とか大島とかみたいな感じ?ちょっとプレースタイルが違うかな?
Jリーグでもサンフレッチェで1994年のリーグ優勝を経験し、引退後は2012年から2017年途中までサンフレッチェの監督を務めました。5年半で3回Jリーグ制覇、ACLこそ優勝していないものの、日本開催のクラブワールドカップでは2015年に3位の成績を残しています。2017年夏にサンフレッチェを成績不振により辞任されてその後五輪代表のコーチに就任とのことです。現在49歳です。
(02年、10年に続き)8年周期でベスト16を戦って、8年後は待たなくていい状態の中でベスト8にいけるのではないかと。カタールで勝てる、そういう3度目のチャレンジができたと思っています。これまでの2回の経験プラス、今回で8年周期が変わるのではないか。そう思うゲームができたと思いたいです。
ということで、次の監督さんには22年のカタールW杯にちゃんと出て、かつベスト8になっていただくという壮大なミッションがございます。どういう監督さんならいけるんでしょうね。とりあえずロシアW杯のベスト8の監督さんを調べてみました。(監督歴はウィキペディア英語版より拝借)
◆(優勝)フランス代表デシャン監督 49歳:
モナコ(CL準優勝)、ユヴェントス(セリエB時代)、マルセイユ(CLベスト8、カップ戦3連覇)、フランス代表2012-
選手として代表歴ありWC優勝、EURO優勝
2001–2005 Monaco 2006–2007 Juventus 2009–2012 Marseille 2012– France
□(準優勝)クロアチア代表ダリッチ監督 51歳:
2005–2007 Varteks 2007–2008 Rijeka 2008–2009 Dinamo Tirana 2009–2010 Slaven Belupo 2010–2012 Al-Faisaly 2012–2013 Al-Hilal B 2013 Al-Hilal 2014–2017 Al-Ain 2017– Croatia
□(3位)ベルギー代表マルティネス監督 45歳:
2007–2009 Swansea City 2009–2013 Wigan Athletic 2013–2016 Everton 2016– Belgium
◆(4位)イングランド代表サウスゲート監督 47歳:
ミドルスブラ、イングランドU-21、イングランド代表2016-
選手として代表歴ありWC、EURO
2006–2009 Middlesbrough 2013–2016 England U21 2016– England
□スウェーデン代表アンデション監督 55歳:
1988–1989 Alets IK 1993–1998 Laholms FK 2004–2009 Halmstads BK 2010 Örgryte IS 2011–2016 IFK Norrköping 2016– Sweden
◆ロシア代表チェルチェソフ監督 54歳:
オーストリア、ロシア、ポーランドの各クラブ、ロシア代表2016-
選手として代表歴ありWC、EURO
2004 Kufstein 2004–2006 Wacker Tirol 2007–2008 Spartak Moscow 2010–2011 Zhemchuzhina Sochi 2011–2013 Terek Grozny 2013–2014 Amkar Perm 2014–2015 Dynamo Moscow 2015–2016 Legia Warsaw 2016– Russia
□ブラジル代表チッチ監督 57歳:
ブラジル、中東の各クラブ、ブラジル代表2016-
1990–1991 Grêmio Atlético Guarany 1991–1992 Caxias 1992–1995 Veranópolis 1996–1997 Ypiranga de Erechim 1997–1998 Juventude 1999–2000 Caxias 2001–2003 Grêmio 2003–2004 São Caetano 2004–2005 Corinthians 2005 Atlético Mineiro 2006 Palmeiras 2007 Al Ain 2008–2009 Internacional 2010 Al Wahda 2010–2013 Corinthians 2015–2016 Corinthians 2016– Brazil
世界中の各クラブ、ウルグアイ代表2006-(2回目かつ同国U-20も歴任)
ペニャロールでリベルタドーレス杯優勝(トヨタカップにも来た?)、ボカ・ジュニアーズやACミラン監督も歴任。
1990年前後に1回目の代表監督になり、2006年からずっとやっているらしい。
1980–1983 Bella Vista 1983 Uruguay U20 1984 Danubio 1985–1986 Montevideo Wanderers 1987 Peñarol 1987 Uruguay U20 1988 Deportivo Cali 1988–1990 Uruguay 1991–1993 Boca Juniors 1994–1996 Cagliari 1996 Milan 1997–1998 Oviedo 1998–1999 Cagliari 2001 Vélez Sársfield 2002 Boca Juniors 2006– Uruguay
3例目(ザガロ、ベッケンバウアーに次ぐ)となった選手・監督としてW・W杯制覇となったデシャンは特例として、それ以外って意外と普通。世界の名称のウルグアイのタバレス監督もちょっと別格ですかね。チッチさんも監督歴長いですが、そこまでメジャーな戦績を残したわけでもないですよね。あと、目立つのがデシャンとタバレス以外は就任後1-2年ほどでW杯を迎えて好成績を残したということ。代表監督は命を削るような仕事だということなのか?そして、その人の多くがここが初めての代表監督としてのキャリアだったこと。デシャンとタバレス以外は今回初めて代表監督になり、初めてのW杯だったようです。そこで結果出すとは名将ですよね。
ちなみに、代表経験があったのは8人中3人。ないよりはあった方が良いけど、ないとダメかというと、そうではない気がします。
勝手に平均化したく、開催国ロシアも除き、ヨーロッパの国々のクロアチア、ベルギー、イングランド、スウェーデンの監督さんの要素を見ると、そこまでクラブチームでも際立った戦績があるわけでもなく、少なくともメガクラブでの経験はない(4人とも)、アラフィフ45歳ー55歳世代(4名)、自国の監督(3名)、代表歴があったらラッキー(1名)あたりなんすかね。
(別の見方をすると、この顔ぶれを見ているとグアルディオラ、モウリーニョといった世界のトップの監督みたいな人は代表監督しないってことなのか、とも感じる。クラブほど稼ぎもよくないし、ひたすら名誉のための、というのは今の時代通用しない考え方なのだろうか・・・?)
その辺見ると、監督として際立った戦績をもっていることよりかは自身の哲学、指導方針が確固たるものであって、自国の協会や選手をしっかりマネージできるかどうかの方が代表監督には必要な要素なのかもしれません。もちろんデシャンやタバレスのような人がいるに越したことはないけどそんな人どの国にもめったにいないでしょうし。
結局何を言いたいかというと、森保さんでも十分いけるんじゃね、ってところ。自国のクラブでそれなりの戦績もっていて、経験・気力ともにサッカー監督として充実(?)のアラフィフ世代(森保さんは現在49歳)の自国の人(日本人)だし、W杯経験こそないものの日本代表経験者だし。サンフレッチェでの経験をベースにまずは東京五輪に向けてタレントを発掘してもらいながらも五輪で自信をつけつつA代表に引き上げながらもカタールを目指してもらえると。
ちょうどフランスW杯後の1999年のU-20、2000年のシドニー五輪の世代が2002年の日韓w杯から2006年のドイツW杯に向かっていく過程(2006年の結果はあれでしたが)が思い出されます。トルシエに見いだされた若手が活躍しましたよね。
そんなこんなでまだ書き途中な気がしないでもないのだが、あれやこれや差し込まれて書く気が失せたので、今日はこんなところで。
また後程アップデートするかもしれないし、しないかもしれない。。。